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ベースの役割って何? ?リズム隊と呼ばれる周波数の原理

皆さんこんにちは。Bass講師のまいまいです。

突然ですが皆さんは楽器という役割を理解しているでしょうか。

何となくイメージは持っているけど、掘り返すと楽器の本質がわからないという声をよく耳にする事があります。

そこで今回は、ベースという楽器はバンドサウンドにおいてどの立ち位置に属し、またどのような役割を果たしているのかという部分に重点を置き話を進めていこうと思います。

・リズムによる響きと音域のメカニズム

ベースという楽器はリズム隊と呼ばれるものでドラムとは切っても切れない関係にあります。

では、なぜドラムとの関係性をここまで強調しているのか

一番の理由としてはベースはドラムの音域に最も近い場所にあるからです。

この関係性がある事によりドラムが発信するリズムを支え、ベースから同じリズムを拡張する事で低音域である音の範囲を作り上げる事が出来ます。

・ベースとドラムによる周波数の特徴

それでは具体的にリズム隊である音域はどれだけ近いのでしょうか。ベースとドラムの関係性を周波数にして比べてみました。

40Hz〜120Hz…超低音域

ベースの4弦の音域です。ドラムではバスドラの位置関係にあり、バスドラはおよそ50Hz〜80Hzの音域にいます。体でドンドン感じる部分ではありますが耳には聴こえにくい帯域にある為、音を感覚的にしか捉える事ができません。ですがどちらの音域も曲全体の締まりを出す為に重要な音域と言えるでしょう。

120Hz~200Hz…低音域

一般的なベースの低音域になります。個人的な音域のイメージは低音域~低中音域。120Hz~300Hz辺りで4弦~3弦まで変化します。音の輪郭が見えずらい音域ではありますが、ベースとして重要である低音域に厚みがかかるのもこの辺りではあるのですがドラムとの低音域のバランスを取るのも重要になってくる為注意が必要です。

ドラムではバスドラのキックの素材感と木材の音の輪郭が出るのもこの辺りと言われています。この辺りの周波数であれば人の耳でも認知できる音の余韻を感じる事が出来るでしょう。

200Hz~1kHz…中音域

ベースの中音域は低音域の特徴である音の太さから、徐々に音の粒に輪郭が出始める周波数がこの辺りと言われています。低音域のモワッとした音色に比べると中音域のベースは8ビートなどを刻んだときにしっかりとダンダンダンダンとリズムを耳で感じられるようになります。

ドラムではスネアにあたる位置にあり、主にスネアの音が気持ちよく聞こえるのも200Hz~300Hzと言われており、スネアのアタック感を出すと2KHz〜6KHzまで上がると言われてます。

1kHz~8kHz…高音域

中音域による輪郭を高音域と比べると高音域は音の粒が更に細くなり、音色の輪郭は中音域よりも分かりやすく耳に聞こえてきます。弦を弾いたときのピキンとした特徴的な音色もこの辺りの音域にあり、更に高音域を強く上げすぎてしまうとキンキンとした耳障りな音色になってしまう傾向がある為注意が必要です。

ドラムではオープンリムショットのガキンという音域がだいたい4Khz〜8Khzと言われています。

・音のこもりや抜けは環境設定で変わる

それでは最後に私がセッティングしている周波数(イコライザー)の話をしていこうと思います。

下の写真にあるベースエフェクターは周波数を部分的に調整するもので、超低音域~超高音域までの音域をピンポイントに調整が可能です。

全体的な音のイメージとしては中音域の音抜けの良さを軸にし、そこから低音域よりに引き算をしたり高音域よりに足し算をしてセッティングをしています。

超低音域~低音域は音の太さを軽減し、輪郭を少し残す中音域よりの低音域にセッティングをしています。中音域よりの音作りにはなっているので人によっては音の太さが欲しいと物足りなさを感じてしまうかと思います。

中音域はしっかりと輪郭を残す為に高音域よりのセッティングにしています。メロディアスなベースを好み、低音域でもしっかりボーカルのメロディーに寄り添うバックコーラスのようなイメージでベースラインを乗せています。

高音域は少し抑えめで中音域よりの高音域にセッティングをしています。あまり高音域を上げてしまうと音の伸びる余韻(サスティーン)が薄れてしまう傾向にある為、ベースラインを表現する音域としては中音域~高音域まで輪郭をしっかり残すイメージでセッティングをしています。

・ 周波数でリズム表現は大きく変わる

いかがでしたでしょうか。

今回はベースの役割というテーマからリズム隊の軸になる周波数の話しをしてきました。

これを機会に是非自身の音作りにも興味をもって素敵なサウンドを奏でてくださいね。