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ベースオンラインレッスン課題3(前編)

皆さんこんにちは。ベース講師のまいまいです。

今回はベースオンラインレッスンで使用するレッスン資料(ベース課題3)を作成したのでご紹介します。

資料の内容は、現在オンラインレッスンの課題として進行させているペンタトニックスケールの謎を紐解く為に、今回は更に音楽理論に基づく音程の関係や特性をテーマにペンタトニックスケールやメジャースケールを使って音程の関係を知っていこうという内容になっています。

音楽理論は文章で説明すると難しく感じる箇所が色々あるかと思いますが、オンラインレッスンでは実際にベースを使って分かりやすく説明させていただきますので安心してくださいね。

それでは資料のご紹介です。

1.音程の特徴を知りましょう。

ペンタトニックスケールから、音階にはメジャースケールとマイナースケールのように2種類の全音と半音の並びが変化する事による響きの違いがある事が確認出来たと思います。

ではペンタトニックスケールはなぜ7つの音のなかから5つの構成音が選ばれているのでしょうか。順を追って説明していこうと思います。

まず、メジャーペンタトニックスケールの特徴として第4音と第7音を省くという特徴がありました。この第4音と第7音の関係というのはキーをCメジャースケールで考えた際、ファとシの位置関係になります。

このファとシの音の関係性には実はある特徴とした共通点があります。その共通点というのは、どちらも音の響きによる特徴に浮遊感、緊張感といった要素が含まれているという事です。

どうしてこのような表現が使用されるのかというと、私達の心理状況に緊張や弛緩という状態があるように音程の関係にもこれと似た緊張と弛緩という状況のようなものがあります。

第4音と第7音の関係にはある音からある音に進行したいという傾向が強く働く特性があり、このような特性を音楽理論では傾性(テンデンシー)と呼びます。またそのような傾向の強い音(浮遊感、緊張感といった心境から解放されたい音)のことをテンデンシーノートやテンデンシートーンと呼びます。

この傾性がある事により、E(ミ)安心感→F(ファ)浮遊感と音程が進行するよりもF(ファ)浮遊感→E(ミ)安心感へ進行したときの方が傾向が強い関係性にありまた、同様にC(ド)安心感→B(シ)緊張感と進行するよりもB(シ)緊張感→C(ド)安心感と進行することにより傾性が大きく反映されてきます。ペンタトニックスケールでは、この傾性を省かれた事による安定感が多く含まれる音程が使用される事によってセッションやソロにおいて大いに活用が出来るということですね。

では次に、他の音程の特徴はどんな傾向があるのでしょうか。今回はCメジャースケールを軸に第1音~第7音までのそれぞれの音程の関係性を見ていきましょう。以下の表はCの音を主音としたインターバル(音程)の距離を示したものです。

1度、8度(トニック、オクターブ)

1度と8度はユニゾンとオクターブの関係にあり、主音と呼ばれる音程や音階のキーの軸にあるもので、この音色が曲調に安定した空気を作り出す事により楽曲に落ち着いた雰囲気や終止感を得させます。

2度

音程の聞こえ方はやや穏やかで不安定な不協和音の特徴があります。ピアノやギターなどは主にオクターブ上の和音(テンションコード)などに使用され、この不安定な要素を取り入れる事によりコード感に幻想的な雰囲気を作りだします。

3度

3度の関係は音程による安定さはありますが、ユニゾンやオクターブといった1度の関係に比べるとやや不完全な音程の特徴があります。この不完全である特徴がメジャー(明るい)やマイナー(暗い)という雰囲気を作りだし、楽曲に緩急をつけていきます。

4度(サブドミナント)

4度の関係は、3度の不完全な安定感よりもしっかりとした安定性があり音色に浮遊感を感じさせます。また4度の関係は下属音(サブドミナント)と呼ばれ、音程やコード進行において経過音として使用される事が多く、この特徴による音色が隣の音程の5度であるG(ソ)の音程や、3度であるE(ミ)の音程に移動しようとする習性を持っています。

5度(ドミナント)

5度の関係は4度(サブドミナント)同様、音程の相性がとても良い関係にあります。また5度はドミナントと呼ばれ、ドミナントの特性は音程やコード進行において主音であるC(ド)の音程に移動しようとする習性が強く働きます。その為主音であるC(ド)の音色とは対象的な印象がありますがこの対象的な音色による特徴がお互いを磁石のように引き寄せあう傾性を持っています。これをある人の行動として例に上げると、気を付け(主音)→礼(ドミナント)→着席(主音)のように一部の動作が一つの行動にまとめられる事により楽曲に緊張感や落ち着いた雰囲気を協調する事が出来ます。

6度

3度と同様6度の音程は安定感があるなかでやや不完全な要素がありまた、6度の関係もメジャー(明るい)とマイナー(暗い)の関係にある為音色に浮遊感があるのが特徴です。3度とは違った少し哀愁ある響きが特徴です。

7度(導音)

7度と1度の関係はBとC(シとド)と半音の関係性にあり、この半音という関係は音楽理論上最も鋭い不協和音の関係にあります。この不協和音の特徴は主音(ド)に戻りたい傾向が強く働き、この特性を活用したコード進行は世間で多く見られます。またベースラインを構成するなかで導音は主音に戻る際のアプローチや、曲調にインパクトを与える際などに大いに活用する事が出来ます。

以上のように音程には様々な響きの特徴があり、また音程による和音の相性もある為成立する和音(協和音)と成立しない和音(不協和音)というように分類されていきます。

完全協和音…1度、4度、5度、8度 

不完全な協和音…3度、6度

穏やかな不協和音…2度 

鋭い不協和音…7度

2.ベースを使って音程の位置関係を覚えましょう。

それでは最後にインターバルの関係を以下の表を使って実際に弾いて練習してみましょう。

いかがでしたでしょうか。

一言で度数といっても全音と半音の関係や、主音(1度)の位置関係が変わるだけで音程の見え方やバリエーションが沢山ある事を理解していただけたと思います。

オンラインレッスンでは、音程の特徴とインターバルの関係を応用してひとつひとつ確認していきますので分からない事や疑問、質問等ありましたら遠慮なく言ってくださいね。

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