今のスタジオを設立して12年が経ち。
2006年6月1日スタートしたから13周年って事かな?その辺り、あまり分かりませんが^_^;
終電超えても働けるようにスタジオの近くにずっと住んでるんだけど恵比寿周辺はとても高い・・。
なんとか頑張って住んでますが、今のお家の一つ前。白金高輪に住んでいた頃の話です。
高級住宅街だし、近所でサクッと食べて帰るって言ってもまぁまぁな値段を取られてしまうお店が多い中、プレハブの様な、歴史を感じるお店が家の3軒くらい先にありました。
綺麗なマンションや建物の中にポツンと。
時々、中からカラオケの様な音がしたり盛り上がってる日もあったからスナックとして営業してるんだと思いました。
ただ、大体の日は明かりがついてるだけで静かなものです。
気にはなるけど月日は経ち、ある日帰ってると、そのお店から杖をついた小さなおばあちゃんが出てきました。
おばあちゃんは私に
『窓を閉めてもらえませんか?』
と言ってきました。
一緒に居た私の彼がお店に入って少し高いところに位置してる窓を閉めてあげました。
ニコニコっとしながらお礼を言っていたおばあちゃん。
それから時々見かけるようになったけど、朝トコトコとお店から出てきてタクシーで帰って行く姿だけでした。
台風でお店の屋根にかかってる幕のような物が破れてしまったのが、そのままになってたり入り口の所にゴミが溜まってしまってたり、きっとおばあちゃん1人じゃ大変なんだろな。手伝ってあげたいな。って思ってたのに、何もしないまま私は引っ越しました。
それから一年以上たったけど一昨日、窓を閉めてあげた彼から『◯◯(←お店の名前)にお花とワンカップが供えてあった』と連絡がきました。
もしかしたら、おばあちゃん亡くなってしまったのかな?
ただ花が飾ってあるだけかも。
気になったから昨日、レッスンの合間に様子見に行きました。
久しぶりに見るそのお店はドアに公共料金の請求書や郵便物が沢山挟まれていて、その横には菊とワンカップがありました。
おばあちゃん、亡くなったんだ。
私もお花をお供えして手を合わせたけれど、もっと話せば良かった。
時々は顔だして困ってる事ないか聞けばよかった。とても後悔しています。
今でもおばあちゃんの笑ってる顔とトコトコ歩いてる後ろ姿を思い出せるけど、おばあちゃんは私を覚えてないだろうな。
きっと80歳後半か、もしかしたら90歳超えてたかもしれない。
何十年もあの場所で皆んなに楽しい時間を提供していたおばあちゃん。
心から
ご冥福をお祈りします。